スターフライヤーSFJの口コミ・評判・感想
■スターフライヤーSFJ(株式会社スターフライヤー、7G)
2006年に就航を開始した、北九州空港を拠点とする航空会社。最大の特徴は、なんといっても「クラスJ並み」と言われる豪華シート。革張りでシート間隔も広く、プレミアムシート感覚の座席です。機内のドリンクサービスも豊富で、質の高いサービスが売り物です。
もともとは地元北九州資本が中心だった会社ですが、創業以来赤字決算を連発し、増資に継ぐ増資をした結果、主要株主が投資ファンドに。その株を2012年12月に全日空が購入し、筆頭株主となりました。現在は全日空が18%程度の株を有しています。つまり、スターフライヤーは、事実上ANA傘下の航空会社になりました。
スターフライヤーとは?
スターフライヤーの主力路線は東京(羽田)−北九州線で、そのほかに東京(羽田)−福岡、山口宇部、大阪(関西)などに路線を開設しています。国内線では多くの便が全日空とコードシェアをしています。国際線にも進出し、北九州−釜山便を開設しましたが、すぐに撤退しています。北九州−グアム、サイパン線の就航も予定もありましたが、沙汰止みとなりました。
普通運賃は、JALと比較して羽田〜北九州・福岡線で4,000円程度安く設定されています。しかしスカイマークと比較すると羽田〜福岡線ではほぼ倍額です。
事前購入割引の運賃は「そら旅」「STAR」などです。「そら旅」は早期割引運賃、「STAR」は出発日の近い直前割引運賃です。割引運賃は、どの区間も1万円程度から設定があります。
受託手荷物(預け手荷物)の個数制限はなく、20kgまで無料。マイレージサービスもあります。
こうした運賃システム、値段やサービス内容を考えると、スターフライヤーは「格安航空会社LCC」とは言えません。むしろ高品質航空会社といえるでしょう。
地元北九州市民の支援で就航したといういきさつもあり、「スターQ割」という地元向けの割引制度もあります。これはエア・ドゥの「道民割引」とほぼ同じで、福岡・山口・大分県に居住する人などが受けられるサービスです。
スターフライヤーは、普通の「格安航空会社LCC」とは一線を画した、新しいスタイルの航空会社といえます。
スターフライヤーSFJの口コミ・評判・感想まとめ
- 値段はあまり安くない。大手よりやや安いかも、という程度。
- シートがゆったり。革張りでいい。液晶モニター、USB、コンセントまでついている。
- 最近投入された新機材は、ヘッドレストが今ひとつ。
- 北九州の会社ということだけれど、最近は福岡に力を入れている感じ。
- 値段ではジェットスターやスカイマークに勝てない。座席勝負という印象。
- 座席にコンセントがあるのが便利。
- 朝食の機内サービスがある(一部便のみ)。
- 機内サービスのコーヒーとチョコレートが美味しい。
- スタッフの対応はすごくいい。
- 値段が高くて余裕のあった往年のJALを彷彿とさせる。
- 快適。低価格、高品質だと思う。
- 羽田−北九州のフライト数はナンバー1。
- やたら早い早朝便と、やたら遅い深夜便がある。いつも動いている印象。
- 欠航時に北九州では他社便に振替されない印象。
- 地元タクシーと連携しているので、深夜便も使いやすい。
スターフライヤーSFJの運賃・料金制度
スターフライヤーは、普通運賃が大手の10%オフ程度の設定で、あとは期間限定型運賃と、80日前、60日前、45日前、28日前、21日前、7日前、3日前、前日と、購入日に応じた割引運賃が設定されています。手荷物は個数制限なし、20kgまで預けられますので、いわゆる「手荷物料金」は事実上ありません。機内の毛布貸し出しも無料で、ドリンクサービスも無料です。
- 普通運賃
- おおむね大手航空会社の10〜20%程度オフに設定されています。大手の直前割引よりは、スターフライヤーの普通運賃は高いです。
- そら旅
- 80、60、45、28、21があり、それぞれの期日(80日前〜21日前)までに予約・購入すれば大幅割引になる事前購入型割引運賃です。キャンセル料も段階制で、キャンセルするタイミングによって10〜50%に設定されています。どの区間も1万円前後からの設定があります。
- STAR
- 7、3、1があり、それぞれの期日(7日前〜前日)までに予約・購入が必要な事前購入型割引運賃です。東京〜福岡間で1万円台後半の設定が多いです。キャンセル料は1,000円〜1,500円程度で、比較的リーズナブルです。
- スターQ割
- 東京/羽田 - 北九州・福岡線の地元割引運賃。福岡・山口・大分に居住・在勤・本籍を有する人などが「スターQ割会員」になると利用できます。
- スターユース
- 満12歳以上26歳未満が対象の若年割引運賃。空席利用ではなく、事前予約可能です。東京−北九州・福岡とも通常期なら17,000円程度で、直前購入の価格としてはお得です。
- スターシニア
- 満65歳以上が対象の老年者割引運賃。東京−北九州・福岡とも通常期なら17,000円程度の設定です。
スターフライヤーSFJの手数料
- 取消手数料
- 予約に対するキャンセル料。普通運賃は無料。そら旅は段階制で10〜50%、STARは区間別で1,000円〜1,500円。
- 払戻手数料
- チケットに対するキャンセル料。どの運賃でも一律430円。
- 預け手荷物(無料)
- 20kg以内、および容積が1個につき3辺の和が203cm以内で、個数制限なしで無料。
- 超過手荷物料金
- 超過分10kgまで2,500円。以降10kgにつき1,000円。
- 機内持込手荷物
- 3辺の和が115cm以内(55cm×40cm×25cm以内)で重量が10kg以内のもの1個まで無料。
スターフライヤーSFJのマイレージ・サービス
スターフライヤーには「STAR LINK MEMBERS」というマイレージ・プログラムがあります。搭乗区間と運賃区分に応じてマイルがたまり、7,500マイルで東京−北九州・福岡間に使える特典片道航空券と引き換えられます。12,000マイルで特典往復航空券です。普通運賃なら東京〜福岡6往復で片道タダになります。
スターフライヤーSFJの口コミ・評判・感想
新規参入航空会社のなかでも、異色の経営方針なのがスターフライヤー。革張りのシートに、充実の機内サービスを展開させ、「手頃な値段で高品質」を実現しています。液晶モニタ、USB、コンセント付きの座席で、シートピッチも広く快適です。
ハードだけでなく、細かいサービスが行き届いていて、たとえば液晶モニタには豊富なチャンネルがあり、お笑いやドキュメンタリーも楽しめます。ドリンクサービスのコーヒーは「タリーズ」で、質もなかなかです。今後は機内でのインターネットサービスも視野に入れているとのことです。
こうしたサービス方針は一定の支持を得ていて、スターフライヤーには根強いファンが多いのは事実。「この飛行機に慣れたら、他の会社の飛行機には乗れない」という人もいるほどです。
就航している空港のうち、羽田、関西、北九州が24時間空港。その利点を活かして、早朝深夜にも便を飛ばして、機体運用の効率を上げています。早朝深夜便はあまり混雑していませんが「他の便が飛んでない時間に使えて便利」との声も。北九州空港には同社が手配する「乗り合いタクシー」があり、「早朝深夜でも手頃な値段で利用できて使いやすい」と高い評価があります。早朝深夜便の便利さは、こうしたサービスに支えられているのです。
サービスに関しては文句のない会社ですが、「格安」かどうかというと疑問が残るところ。「正直、大手航空会社とそれほど変わらない」という声も少なくありません。ただ、スターフライヤーは各社が競合する羽田〜福岡間でも健闘していますので、「安さ」だけを求める客ばかりではないように思えます。
定時出発率は90〜95%程度。就航率は99%前後で、大手航空会社と遜色ありません。羽田空港はすべての便が沖止めで、「バスに乗らないと搭乗できない」とのことです。
機材はエアバスA320で、標準で170席のところ、144席または150席仕様にしているため、標準より2割程度乗車人員が少ないです。そのため、席は標準より12 - 15cm広めです。座席は全席黒の本革張りで、可動式ヘッドレストやフットレストもついています。USB、コンセントは一部機材にはありません。座席についてはほとんど不満は聞かれませんが、ヘッドレストのアジャストが悪いとの指摘が一部にあります。
スターフライヤーSFJの総合評価
高品質を目指している新興航空会社。それがスターフライヤーの評価といえます。大手よりはやや安い運賃水準ですが、ジェットスターやスカイマークなどに比べると高め。値段だけではない「品質」を目指しているようです。
大手航空会社の機内サービスが年々低下する中、スターフライヤーのサービスは際立っていて、それに関する批判的な感想はほとんどありません。ただ、そのぶん値段に関する不満があるのは事実です。
発足以後、重大事故はありません。機体はエアバスの新造機で、安全に関しては問題点の指摘は聞きません。
総合すると、新しい格安航空会社のスタイルを作ろうとしている新興航空会社、といえます。
※口コミ、評判は、当サイト関係者の乗車した印象や、実際に乗った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。