春秋航空(中国)の口コミ・評判・感想
■春秋航空(春秋航空公司、SPRING AIRLINES:9C)
中国初の民営格安航空会社で、 上海虹橋国際空港を拠点としています。2005年に中国国内線に初就航、2010年には上海−茨城線で初の国際線が就航しました。その後、中国本土と日本各地を結ぶ路線を運航してきました。
2015年には関西を拠点化し、上海から日本各地へ、大阪から中国各地へ路線を広げています。いま、世界でもっとも勢いのある格安航空会社LCCのひとつといえます。立ち乗り制度の導入を検討していることが報じられるなど、安さを追及する姿勢は世界有数かもしれません。
なお、春秋航空日本(国内線)については、春秋航空日本の項目もご覧ください。
春秋航空の口コミ・評判・感想まとめ
- あまりにも安くて驚いた。
- 燃油サーチャージと空港使用料など含めても、2万円くらいで上海へ普通に往復できる。
- 中国各地へ直行便で行くことができる。普通に便利。
- 機内での飲食販売ワゴンは1度きり。買っている人は少ない。
- 茨城空港は何もない。他に便もないので1時間前に着けば余裕。
- 茨城空港は歩いて飛行機に乗る。歩きで乗れる国際線。
- 関西から路線が多く便利。
- 機内エンターテインメントは一切なし。
- 機内は中国人が圧倒的に多い。
- 着陸前に体操をする。ひそかな人気?
- 東京駅から茨城空港のバスは予約制。予約しないと乗れないことになり、乗れないと空港に行くのがとても大変。
- 茨城空港のバスは、帰りの予約を忘れると悲惨なことになる。
- 機内は狭いといえば狭いがそれほどでもない。
- 1,000円払えば前のほうの席に移動できる。そういう人は少ないので、横があいていることも多くラッキー。
- 茨城空港の「入国」は大行列になる。帰国便は追加料金を払って、降りやすい前の席に行くべし。
- 機内への飲食物は持ち込み不可。でも、中国人は平気で持ち込んでいた。
春秋航空の運賃・料金制度
春秋航空は、変動型運賃が基本です。変更など一切不可の最安値運賃(片道)は、安い場合は日中間が6,000円程度から。旧正月の高い時期でも30,000円程度です。運賃のほかにサーチャージ、空港使用料がかかります。
関西〜上海線のある日の例では、合計金額は以下のようになっていました。
・運賃 片道8,500円×2=17,000円
・空港使用料・サーチャージ(往路) 2,500円
・空港使用料・サーチャージ(復路) 4,800円
・出国税・保安料(関西) 1,540円
・空港使用料(上海) 1,800円
・合計 27,640円
運賃制度は16のクラスに分かれているようですが、ホームページでは最安値の「ラッキースプリング(特典クラス)」と、「スプリング(一般クラス)」「スプリングプラス」の3種類で区分されています。「ラッキースプリング」は「払戻不可、変更不可、エンドース不可」などの制約があります。「スプリング」「スプリングプラス」になるほど、変更や払戻の制限が緩くなります。ちなみに、エンドースとは、他社便への振替のことです。
基本となるのは「スプリング」で、手数料を支払えば72時間前まで変更・払い戻しもできる運賃です。「スプリング」は、持込・受託手荷物をあわせて15kgまで無料です。
「スプリングプラス」は、72時間前までなら、「スプリング」より安い手数料で変更・払い戻しができます。持込・受託手荷物をあわせて25kgまで無料です。
「ラッキースプリング」はセール型運賃で、変更・払い戻しは一切不可の運賃です。「ラッキースプリング」は、持込・受託手荷物をあわせて15kgまで無料です。
いずれの運賃でも、予約ごとに支払手数料が必要です。
機内サービスはほとんどありませんが、飲料と食事(弁当)が販売されています。値段はそれほど高くありません。
春秋航空の手数料
■変更手数料
乗る便を変更した場合の手数料。予約クラスによって異なり、「スプリング」(一般クラス)だと5〜40%程度。72時間前まで。「ラッキースプリング」(特典クラス)は変更不可です。
■取消手数料
いわゆるキャンセル料。予約クラスによって異なり、「スプリング」(一般クラス)だと5〜40%程度。72時間前まで。「ラッキースプリング」(特典クラス)は変更不可です。
■座席指定料金
1~2列目(VIPシート)2,200円。12~13列目(スペシャルシート)1,400円。ポピュラーシート(3~11列目)900円、ファミリーシート(一般席)400円。
■無料手荷物
受託、持込をあわせて15kg以内。個数制限なし。
■超過手荷物料金
1kgあたり1,500円
■機内持込手荷物
20cm×30cm×40cm以内で、重量が5kg以内のもの1個まで。無料。
電話予約による手数料がないのは、春秋航空は電話予約できないためです。手荷物料金も15kgまで無料で個数制限がないのは、そういう制限は中国には馴染まないからかもしれません(中国人は荷物が多い!)
春秋航空のマイレージ・サービス
春秋航空には「スプリングパスクラブ」というポイントサービスがあります。航空券の種類により航空券代金の5-15%程度のポイントが貯まります。貯まったポイントは航空券の購入などに充てられます。
春秋航空の口コミ・評判・感想
上海−茨城4,000円!などのキャンペーン運賃ばかりが注目された春秋航空ですが、キャンペーン期間が終わってもそれなりに値段は安く、通常期なら茨城や関西から上海まで諸費用混みで2万円台で往復できます。サーチャージ混みでこの値段は大手航空会社にはないもので「やっぱり安い」と感心する声は結構あります。
ただ、「乗っているのは8割方中国人」という体験談が多く、中国人の訪日需要を支える役割が強いようです。しかし、最近は関西空港に拠点を構えて中国各地に路線展開しているので、日本からの利用も便利になりました。
茨城空港に限って言えば、東京駅から直行の連絡バスがあり、飛行機利用者は片道500円。「成田や羽田に行くより安い」という感想も。ただ、絶対に予約してください。予約しない人は積み残されることがあり、その場合は数千円の出費で自力で空港に行かなければなりません。また、茨城空港は霧が出やすく、設備が貧弱なため濃霧での離着陸はできません。そのため、遅延・欠航の可能性はありますのでご注意を。
機内アナウンスは中国語と日本語。ただし日本語は「聞き取りにくい」ということで、アテにしない方が良いでしょう。
空港では沖止めも多く、空港によって徒歩やバスで搭乗します。このため上海では「大手航空会社よりも入国に時間がかかる」そうです。また、茨城空港は入管の人数が少ないため「列の後ろに並ぶと入国に時間がかかる」そうです。そのため、機内ではなるべく前方席をゲットしましょう。
また、上海空港では、チェックイン前にカウンターの隅でクレジットカードのチェックを受けます。その後、チェックインカウンターへ行き搭乗券を受け取るという手順です。「チェックインカウンターは中国的大行列なので、早めに空港に着いた方が良い」とのこと。
機材は全てエアバスA320-200型機。A320の標準座席数はモノクラスでは166席程度ですが、春秋航空では180席を設けています。そのためシートピッチは狭いですが、乗った人からは「想像ほど狭くなかった」という声が多いです。なんであれ、日中間ならば3時間程度の飛行時間なので、我慢できる範囲でしょう。
座席指定は、搭乗の24時間前までならインターネットで指定できます。座席は3種類あり、「スペシャルシート」 (S席)は足下の広い席、「ポピュラーシート」(P席)は機内前方で少しスペースがある席、「ファミリーシート」(F席)は家族・友人と近くの座席指定が可能で、それぞれ有料でのサービスです。こうした有料サービスを使うと、搭乗へのバスなどでも着席サービスなどがあり、厚遇されるそうです。
春秋航空の総合評価
数千円で中国と日本を結ぶ運賃設定はお手軽です。「立ち乗り席」などで話題になりましたが、実際は座っている席で普通に安く旅行できます。「本当に安い。それを本当に予約できるのが凄い」という声が寄せられていますが、その言葉に尽きているといえます。
ただ、日本語版ホームページのつくりはおおざっぱで、知りたいことがよくわからない部分もあり、まだ改善の余地はありそう。今のところ、利用者の多くは中国人で、日本人よりは中国人相手の商売がメイン、という印象です。
※口コミ、評判は、当サイト関係者の乗車した印象や、実際に乗った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。