ライアンエアーの口コミ・評判・感想
■ライアンエアー(Ryanair Ltd.: FR)
1985年に運航を開始した格安航空会社LCCです。拠点空港はダブリン空港と、ロンドン・スタンステッド空港などです。アイルランドとロンドンを結ぶ航空会社としてスタートしましたが、今やヨーロッパ最大の格安航空会社LCCに成長し、国際線旅客数だけならば、2位のルフトハンザに大差を付けて世界一の航空会社になりました。
ライアンエアーとは?
ライアンエアーは、良くも悪くも格安航空会社LCCの代名詞ともいえる会社で、とにかく「激安」を旗印に、次々と新しい施策に打って出ています。価格面だけならば、他のLCCも含めてライアンに敵うところはない、といってもいいでしょう。そのかわりに、機内外のサービスを次々と廃止し、今や空港でのチェックインすらできなくなりました。現在の乗客はオンラインチェックインが必須で、それを忘れると高額の手数料を取られます。
立ち席や機内トイレ有料など、ユニークなプランをぶち上げますが、アイデアだけで実現していないものも多いです。しかし、そうしたネタには事欠かない会社で、話の種に乗ってみたい、という妙な需要まで生み出しました。
肝心の価格ですが、ヨーロッパ域内なら数千円が当たり前で、キャンペーン運賃なら数百円で移動できることも。ただし、さまざまな付加料金がかかりますので、値段はよくお確かめの上、ご利用下さい。確認事項の多い会社なので、英語が全くできない人はくれぐれもご注意を。
ライアンエアーの口コミ・評判・感想まとめ
- とにかく安い。日本でこんな安い航空会社を日本で予約できるなんて便利。
- 決まりごとがとても多くて緊張する。
- 座席は狭い。マジで狭い。
- 座席は、清潔感あり。
- ネタとして乗っておくべき。
- 荷物制限がうるさいわりに計量がなかった。
- 搭乗口で荷物を一つ一つチェックしていた(空港により差があるようです)。
- 空港が遠い。予約前にちゃんとチェックすべし。
- 時間通りの運行で文句なし。
- 出発時刻になっても、飛行機の影すら見えなかった。
- 自由席なので、早めのチェックインをおすすめ。
- チェックインがわかりにくいと聞いていたが、ライアンの利用者は多いのですぐわかると思う。
- 機内サービスを省いただけで、普通の航空会社とそんなに変わらない。
- 機内サービス全部有料 出発時刻になっても、出発する飛行機すら着いていない。
- 何度か乗っているが、結局「運」。きれいな機体で時間通りの時もあれば、最悪のときもある。
ライアンエアーの運賃・料金制度
ライアンエアーで運賃を検索すると「Standard Fare」と「Plus」「Flexi Plus」の3種類の運賃が出てきます。[ Plus」は20kgの手荷物と座席指定、優先搭乗などが付いてきます。「Flexi Plus」は、チケットの変更が制限付きで可能になり、20kgの預け手荷物込み、空港保安検査の優先通過、プレミアムシートなどのメリットがあります。海外旅行なら「Plus」がおすすめです。「Flexi Plus」はスタンダードに比べて倍以上することが多いので、格安旅行者には不要でしょう。
航空運賃は便の混雑状況により変化しますので、早く買えば買うほど安くなるとは限りません。ただし、たいていの場合、早く買った方が安いです。
表示される価格は、「運賃」と「税金・諸経費」などを含んだ価格です。かつては、税金や諸経費などを除いた金額でPRしていた時代もありましたが、最近は当局の指導のせいか、こうしたものをすべて含んだ価格が、検索によって簡単にわかります。
このほかに、手荷物料金と、座席予約料金(任意)などがかかります。
ある日の、ロンドンからフランクフルトへの路線の往復料金では以下のようになりました。(GBPはイギリスポンドです)
ロンドンからフランクフルト 19.99GBP
手荷物20kg 25.00 GBP
座席指定 5.99GBP
フランクフルトからロンドン 29.99 GBP
手荷物20kg 25.00 GBP
座席指定 5.99GBP
合計金額 111.96 GBP
機内サービスは原則有料。機内販売はソフトドリンクが200円程度、水・コーヒー・紅茶が300円程度、ビールが450円程度、菓子類が100円〜200円程度、サンドイッチが300円程度です。
ライアンエアーの手数料
ライアンエアーの手数料は以下の通りです。
ライアンのホームページでで予約した場合 | 電話予約センターもしくは 空港で予約した場合 |
|
クレジットカード手数料 | 全体の支払の2% | 1全体の支払の2% |
プレミアムシート | 10.99ポンド/ユーロ | 15.99ポンド/ユーロ |
座席指定 |
5.99ポンド/ユーロ | 8.99ポンド/ユーロ |
優先搭乗 | 2.99ポンド/ユーロ | 4.99ポンド/ユーロ |
搭乗券発券手数料 |
なし (忘れた場合右の料金) |
70ポンド/ユーロ |
子供料金 |
20ポンド/ユーロ | 20ポンド/ユーロ |
預け荷物料金 1個計15kgまで |
15ポンド/ユーロ | 30ポンド/ユーロ |
預け荷物料金 7月/8月割り増し料金 |
25ポンド/ユーロ | 50ポンド/ユーロ |
預け荷物料金 追加カバン(15kgまで) |
20ポンド/ユーロ | 40ポンド/ユーロ |
預け荷物料金 追加カバン7月/8月割り増し料金 |
35ポンド/ユーロ | 70ポンド/ユーロ |
超過料金 1kgあたり。 |
-- | 10ポンド/ユーロ |
払い戻し税 払い戻し時にかかる税金 |
-- | 17ポンド/20ユーロ |
荷物(スポーツ用品) 20kgまで |
50ポンド/ユーロ | 60ポンド/ユーロ |
荷物(大型の楽器) 20kgまで |
50ポンド/ユーロ | 60ポンド/ユーロ |
予約変更 | 30〜60ポンド/ユーロ | 45〜90ポンド/ユーロ |
搭乗者名の変更 | 110ポンド/ユーロ | 160ポンド/ユーロ |
上記のうち、「クレジットカード手数料」とはデビットカードで支払えばかかりません。クレジットカード会社への支払手数料分といえます。
「優先搭乗」は、他の乗客よりも先に搭乗できるサービスで、座席指定をしていない場合、機内が自由席なので窓際を確保したければ必須です。
手荷物に関しては細かい規定がありますが、簡単にいえば、普通に荷物を預けると3000円くらいかかります。予約しておけばそれほどの負担ではありませんが、当日重量オーバーすると、高額な追加料金を取られます。
これらの追加料金は、最近上昇傾向にあります。とくに、空港での当日料金の価格は驚くほどです。これは、「空港での手間をかけるな」というメッセージと受け止めましょう。くれぐれも、空港で追加料金が発生しないように、荷物はあらかじめ予約して、重量は余裕を持って搭乗しましょう。
ライアンエアーのマイレージ・サービス
ライアンエアーにはマイレージプログラムはありません。
ライアンエアーの口コミ・評判・感想
ライアンエアーは、良くも悪くも「ネタの豊富」な航空会社です。その評判は知れ渡っていますから、日本人客も身構えて乗っている様子。身構えてきたものの、乗ってみれば普通なことが多く、拍子抜け、というパターンが多いようで、「ウワサには聞いていたので…」的な感想が多いのがライアンエアー。絶賛のコメントもあれば、二度と乗りたくない、という人もいます。でも、あまりにも安いので、また乗ってしまうんですよね…。
日本人客がライアンエアーで最も注意しなければならないのがビザ・チェック。これは、非EUのパスポートの乗客は、カウンターでビザのチェックを受けなければならない、という仕組みです。これを忘れて保安検査を抜けてしまうと、搭乗口で拒否される、という恐ろしい結果が待っています。その場合、当然飛行機は出発してしまい、返金もないという情け無用のシステムです。その怖さは日本人客には知れ渡っていて、そのせいか早めに空港に行って、ビザチェックを受ける人が多いようです。「やってみたら、すぐに終わった。忘れなければ問題ない」という声が代表的です。
荷物に関しては「チェックは厳しい」という声が結構あります。「とにかく、大きいバッグに一つにまとめること。すべてを一つにまとめないと、預けるにしろ持ち込むにしろ追加料金を請求されます」「15kgは結構すぐに達する。スーツケースの重さにも注意」とのこと。
予約はホームページで行うことができます。使い勝手も悪くありません。ただし、予約の途中で旅行保険に入らそうとしたり、スーツケースを買わせようとしたりと、日本の予約サイトでは考えられない仕様になっています。「旅行保険は要らない、余計な買い物はしないと強い信念を持って突き進むのがコツ」とは経験者のお話です。
一番の不満は、とにかく「空港が遠い!」ということ。アクセスの悪い空港に就航しているケースが多いので、そこまでの交通費はきっちり計算に入れておきましょう。飛行機の遅延も多いので、「ライアンに乗る日は、余分な時間をきっちり取る。結果的に、その日は他の用事は入れられない」ということです。まあ、LCCとはだいたいそんなものですね。
ライアンエアーの総合評価
とにかく世界一の国際線乗客数を誇る格安航空会社LCCですから、一度は試してみたいもの。ホームページに書かれている英語の注意書きを読んでいるとうんざりしてきますが、気を付けていればクリアできることばかりです。「うちの決めたルールに従って乗れ。そうすれば安く運んでやる」というのが、ライアンエアーの考え方ですから、安く飛びたいなら素直に従いましょう。つまり、この会社は「寸志を払って乗せていただく」という気持ちで使うべき航空会社なのかもしれません。
慣れてしまえば、細かなルールも気になりません。むしろ、いままでのレガシーキャリアの航空会社が、いかに無駄だらけだったか、ということを理解できるチャンスかもしれません。
ライアンエアーには、批判も数多くあります。たとえば、「スタッフを働かせすぎ」「最低限の法律しか守らない」というような指摘は、ネットを検索すればすぐに出てきます。そういう「裏側」が気になる人は、乗らないほうがいいでしょう。ただし、当たり前ですが、法令にのっとった合法的な航空会社です。
※口コミ、評判は、当サイト関係者の乗車した印象や、実際に乗った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。