エア・ドゥADOの口コミ・評判・感想
■エア・ドゥ(株式会社AIRDO)
1998年に初就航した、北海道資本の格安航空会社。しかし、創業者の急死後に経営が迷走し事実上倒産。ANAの傘下に入りました。現在は、事実上、ANAの格安航空子会社になっています。札幌(新千歳)から東京(羽田)・仙台・神戸、羽田から札幌(新千歳)、旭川・函館・とかち帯広・釧路・女満別に路線を開設しています。国際チャーター便の設定も計画されています。
かつては「北海道国際航空」という壮大な名前でしたが、2012年10月に「AIRDO」となりました。
普通運賃は、JAL、ANAと比較して羽田〜北海道路線で5,000円〜7,000円程度安く設定されています。事前購入割引の運賃は「AIRDOスペシャル」と「DOバリュー」があります。「エアドゥスペシャル」が21日前まで、「DOバリュー」が3日前までと前日までです。価格的には、大手より少し安い程度で、LCCに比べると最安値はそれほど安くありません。
受託手荷物(預け手荷物)の個数制限はなく、20kgまでは無料。これは大手以上のサービスです。マイレージサービスまで実施しています。こうした運賃システム、値段やサービス内容を考えると、「格安航空会社LCC」とは言いにくいです。やや安めのレガシーキャリア(従来型航空会社)と表現できそうです。
「道民の翼」というのが最初のキャッチフレーズ。そのためか、「道民割引」という他社にない制度を維持しています。価格自体はそれほど安くはありませんが、当日予約や年末年始などの繁忙期の利用も可能なので、利用可能者にとっては使い勝手のいい割引制度です。道民でなくても買える「北海道発往復運賃」という制度もあります。
エア・ドゥADOの口コミ・評判・感想まとめ
- 他のLCCに比べると高い。
- 大手よりは安い。
- LCCの登場後、以前よりは割引運賃が安くなった。
- サービスは大手と同様。
- 適度なサービス。乗務員の対応も過不足なく適切。
- 北海道民としては乗ってしまう。道民割引もあるし。
- 時間帯によっては、意外に値段が高い。空席があるなら、スカイマークのほうが安い。
- 機内サービスの北海道特製オニオンスープが美味しい。
- コーヒーの味がきちんとしている。
- カウンターも搭乗口も遠い。羽田は遠足気分。
- 全日空の植民地の印象。
エア・ドゥADOの運賃・料金制度
エア・ドゥは、普通運賃が大手の20%程度安く設定されていて、そのほか、28日前までや3日前までといった、購入日に応じた割引運賃が設定されています。手荷物は個数制限なし、20kgまでは預けられますので、いわゆる「手荷物料金」は事実上ありません。機内の毛布貸し出しも無料で、ドリンクサービスも無料です。
- 普通運賃
- おおむね大手の20%程度オフに設定されています。ANAやJALの直前運賃よりやや高い運賃で当日に乗れる、という水準です。
- ・AIRDOスペシャル75〜21
- 75〜21日前までに予約・購入が必要な事前購入型割引運賃。75、60、45、28、21の設定があり、各日前までに予約・購入する。東京(羽田)〜札幌(新千歳)で10,000〜20,000円での価格設定が多くなっています。キャンセル料が40%と高額なので注意。
- DOバリュー3,1
- 3、1日前までに予約・購入が必要な事前購入型割引運賃。路線にもよりますが、基本的には「DOバリュー3」が主体です。運賃レベルがレベルA・B・Cに分けられれレベルB,Cの方がより安価な運賃で利用できます。取消手数料は3000円と標準的です。東京〜北海道路線のみの設定です。 東京(羽田)〜札幌(新千歳)で15,000〜23,000円程度での価格設定が多くなっています。
エア・ドゥADOの手数料
・取消手数料
予約に関するキャンセル料。普通運賃は無料。DOバリュー3は3,000円、AIR DOスペシャルは40%。
・払戻手数料
チケットに関するキャンセル料。どの運賃でも一律430円。
・超過手荷物料金
超過分10kgまで2,500円。以降10kgにつき1,000円。
・預け手荷物(無料)
20kg以内、および1個につき3辺の和が203mm以内は無料。ただしスキー、ゴルフ用品、釣竿などはサイズ制限なし。
・機内持ち込み手荷物(無料)
3辺の和が115cm以内(55cm×40cm×25cm以内)で重量が10kg以内のもの1個まで無料。
エア・ドゥADOのマイレージ・サービス
エア・ドゥには「DOマイル」というマイレージサービスがあります。これまでは「4往復で片道タダ」というシンプルな設定でしたが、2012年3月より制度が変更されました。100円ごとに1ポイントの付与となり、最低1,400ポイントで東京〜札幌の片道航空券がもらえます。普通運賃なら東京〜札幌3往復で片道タダになりますが、割引運賃で乗ると、5往復くらいは必要になります。
エアドゥADOの口コミ・評判・感想
エアドゥは、ANAの傘下に入ってしまったことで、驚くような割引運賃を出すことができなくなってしまったのか、値段はそれほど安くありません。「スカイマークとANA、JALの中間という印象」という感想が適切でしょう。ただ、本格的LCCの登場後、直前割引である「DOバリュー」で値下げが進んでいるようです。また、女満別や帯広、釧路などJALと競合する路線では、3日前購入で普通運賃の半額くらいになることも。「スカイマークやジェットスターとの価格競争は諦めていて、最近の標的はもっぱらJAL」との声も聞こえてきます。「ANAがエアドゥを使ってJALに価格競争を仕掛けている」と皮肉る人も。
そのANAと共同運行していることもあり、機内サービスや荷物の扱いなどは、大手航空会社並みか、それ以上のサービス水準です。「いまや、北海道路線で一番サービスのいい会社。機内ドリンクも一番豊富」という声も。
北海道の航空会社らしく「スキー道具やゴルフバッグを追加料金なしで手荷物にできるのは素晴らしい」との声が。結果的には、LCCの最大のウィークポイントをうまく突いているといえるかもしれません。
意外と評判なのが、マイレージサービス。DOマイルでは、「4往復で片道タダ」という設定がシンプルで好評でした。2012年3月より制度が変わり、やや貯めにくくなりましたが、大手航空会社のマイレージ制度が軒並み使いにくいものになるなか、それなりの使いやすさを維持しているといえそうです。
乗った人の感想でやや不満が多いのは、羽田でボーディングブリッジを使わない点。空港や便にもよりますが、羽田では原則沖止めで、バスに乗って駐機場まで運ばれます。これはやっぱり面倒ですが、値段を考えれば仕方のないことでしょう。
かつての口コミで聞かれた大きな不満は「欠航が多い」ということ。予備機材がなかったのが大きな原因ですが、最近は予備機を導入したからか、欠航は減っている模様。ANAとの共同運行ということもあり、運航の信頼度は比較的高めです。
機材はB767-300ER、B767-300、B737-500の3種類です。ほとんどが全日空からのサブリース機材で、シートピッチも座席数も全日空機材とほぼ変わりありません。
エアドゥADOの総合評価
手頃な運賃を提供しているけれど、格安運賃とまではいえない。それがエアドゥの最大公約数的な評価といえます。座席の一部(25%程度)を全日空に買ってもらっているという事情もあり、あまりにも激安な運賃やバーゲンをできない、という背景があるように見えます。最近は事前購入型割引を拡充してきましたが、東京〜札幌で10,000円を割ることはほとんどありません。
手荷物の個数制限がなく、スキーやゴルフバッグも別料金なしで預かる、というのは北海道の航空会社ならではのサービス。これだけのサービスを提供しておきながら、大手航空会社よりやや安い運賃を提供しているのですから、ある意味で凄い会社です。
スタッフの対応も過不足なく、大手のような過剰な応対もなければ、格安航空会社LCCのような完全放置でもありません。必要な対応をきちんとしている、というイメージが一般的です。
ということで、エア・ドゥはあまり不満の聞かれない会社です。「もっと値段を下げられるのでは?」という声もありますが、何しろ一度破綻した会社。多くの乗客もその事情は理解していますので、あまりに無理な要求をしなくなっているのかもしれません。
発足以後、重大事故はゼロ。機体はボーイングの新型機で、機齢も一番古くて十数年程度です。安全に関しての実績は申し分ありません。
総合すると、価格とサービスのバランスの取れた航空会社といえます。
※口コミ、評判は、当サイト関係者の乗車した印象や、実際に乗った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。