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格安航空会社LCC研究所

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格安航空会社LCCは安全?

格安航空会社LCCがコストを切りつめていることはよく知られています。では、そのぶん安全性が犠牲になっているのでは?と思う方も多いでしょう。実際は、どうなのでしょうか?

ここでは、格安航空会社LCCの安全に関するトピックを集めてみました。

パイロットの給与が安そうで不安?

格安航空会社LCCの給与は安い、と信じている人も多いですが、パイロットに関して言えば、必ずしもLCCの給与が大手航空会社よりも安いとは限りません。

なぜなら、世界的な傾向としてパイロットは不足していて、給与水準を下げすぎると人が集まらないからです。そのため、LCCといえどもパイロットには十分な給料を払っているとみていいでしょう。

機体が古そうで不安?

格安航空会社LCCは、「古い機体を格安で購入して使っていそうで不安」、という声も聞きます。これは必ずしも的確な指摘ではありません。

というのも、格安航空会社LCCは新造機が比較的多いのです。新造機を単一機材で揃えることにより、機材のメンテナンスを容易にしているのです。これは整備の安全性を高めることも意味します。また、新造機ほど操縦が簡単になり、操縦システムの安全性を高めることができるようになっているため、この意味でも安全性が低いとは言えません。

ただし、米サウスウエスト航空では、2011年に、飛行中の航空機(B737)の屋根に穴が空く、という信じがたい事故が発生しています。これは機体の老朽化からきたものと推測されます。LCCの中には、大手航空会社では退役にするような古い機材が混じっている場合があるのは事実ですし、同じ機齢でもLCCのほうが離発着頻度が高いため傷みが激しいという指摘もあります。、危険があることは認識しておくべきでしょう。

格安航空会社LCCは単純往復路線が多い

格安航空会社LCCは路線が限られているため、2点間を単純往復するスケジュールが多くなっています。これはパイロットにとっては習熟が早く、ミスも起こしにくい、というメリットがあります。

格安航空会社LCCの整備は甘い?

格安航空会社LCCでも、ある程度の規模の会社は整備部門を持っています。そのため、軽整備は自社で行っています。この場合、単機材なので整備士の習熟も早いはずで、整備能力が大手より劣ると判断できる材料はありません。

ただ、新設されたばかりの格安航空会社LCCでは、整備士の確保が困難な場合もあり、法令要件を満たせずに処分を受けたりしているケースが、日本でも過去にありました。法令を守っているのであれば、整備が甘いと判断できる材料はありませんが、法令違反は論外です。

一方、重整備に関しては整備会社に委託している場合が多いです。整備会社は台湾や香港などにあります。こうした整備会社は大手航空会社の重整備も請け負っていますので、その意味で格安航空会社LCCだけが整備不良になる理由はありません。

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スタッフが過労になっている?

格安航空会社LCCでは、限られた人員によるマルチタスクが一般化しており、たとえば客室乗務員が地上の仕事をしたりすることもあります。このため勤務時間が大手航空会社と同じだったとしても、過労になりやすいのでは、という指摘があります。

さらには、パイロットでも大手なら1日3フライトのところを4フライトをこなしたりすることもあります。もちろん法令の範囲内でのことですが、勤務時間内の「労働密度」が濃いため、スタッフが全体的に過労になっているのではないか、という指摘です。

これについては、十分にありうる指摘といえます。ただ、大手航空会社は優雅な勤務をしているのか、といえば必ずしもそうではありません。日系の大手航空会社は確かに恵まれていますが、過酷な勤務で身体を壊している人は、大手・中小問わず、多くの会社に存在します。

急成長中の会社には注意?

ここまで書いたように、理論的に考えれば、格安航空会社LCCの安全性が大手より極端に劣る理由は見あたりません。

ただ、経験的にいえば、急成長中の会社では事故が起こりやすい、ともいえます。たとえば、ジェットスター・ジャパンでは路線拡大を急速に進めた際に、トラブルが続出した時期がありました。春秋航空日本でも、就航3年目となった2017年にトラブルによる運休や欠航が増えています。

さらに、理論的に考えて安全だったとしても、実際はその理論通りに会社が運営されていない場合もあります。たとえば、1996年にはアメリカでバリュージェットという急成長中のLCCで火災が発生し、墜落する事故が起きています。この原因は酸素ボンベの違法積載でした。

また、日本においても、2012年にジェットスター・ジャパンで、社内規定に反し、経験の少ない整備士を責任者として航空機の点検確認をさせていたことが発覚しました。

このように、規定が遵守されていなければ、十分な安全性が担保されているとはいえません。しかし、言うまでもありませんが、全ての格安航空会社LCCが規定に反していることを行っているわけでもありません。

個別の会社ごとにチェックする

こうして検討してみると、安全性に関しては、「格安」「大手」という区分にはあまり意味がありません。むしろ、個別の会社ごとにチェックしたほうがいいでしょう。

急成長中のLCCで事故やトラブルが起こっている会社があるのは事実ですし、一方で大手航空会社で何度も事故を起こしている会社があるのも事実です。世界で最も犠牲者の多い墜落事故を起こしたのは、日本の大手航空会社であったことも忘れられない事実でしょう。

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