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格安航空会社LCC研究所

なぜ安くできるのか〜空港での工夫〜

格安航空会社LCCはなぜ安くできるのか。それにはさまざまな理由があります。航空会社がもっとも工夫している点でもあります。ここでは、空港での工夫について考えてみましょう。

駐機時間の短縮

少し前まで、日本の大手航空会社は、国内線の飛行機の折り返し時間を60分程度に設定していました。空港によって多少異なりますが、乗客を降ろして、機内を清掃して、整備や給油をして、乗客を乗せるのに、そのくらいの時間をみていたのです。

しかし、格安航空会社LCCでは、この時間も大幅に短縮しています。航空会社にもよりますが、到着から離陸まで最短で30分程度です。中型機が多いので、乗降にそれほど時間がかかりませんし、乗務員が機内清掃を行うことで、清掃員が入る時間を省略しています。

ただし、この駐機時間の短縮が、飛行機の遅れの原因にもなります。駐機時間に余裕がないため、何かの理由で遅れが発生したときに、それを取り戻せなくなるのです。逆にいえば、大手航空会社で遅延が生じにくいのは、駐機時間を長めにとっていて、到着遅れがあっても出発時刻に影響しないよう配慮されているためです。

ボーディングブリッジを使わず沖止めに

格安航空会社LCCを利用すると、ターミナル直結のボーディングブリッジを利用できないケースが少なくありません。これは、ボーディングブリッジ利用料なるものが設定されていて、利用する場合は航空会社が空港施設会社にお金を支払わなければならないからです。

格安航空会社LCCでは、ボーディングブリッジ利用料を節約するために、飛行機をターミナルから離れた駐機場に停めることがあります。これを「沖止め」といいます。乗客は、沖止めされた飛行機までバスで行き、飛行機に乗り降りします。

沖止めは、「バス利用」なので、利用者に嫌われるケースが多いのですが、必ずしも悪いことばかりとは限りません。たとえば、バンコクの空港は、沖止め用のバスはイミグレーションのすぐ近くから発着しますので、遠い位置のボーディングブリッジに接続するよりも、空港施設内を歩く距離がはるかに短いと好評です。羽田でも、バス出発ラウンジは、検査場からそれほど遠くない位置にあります。

大空港を避けて、郊外空港を利用する

欧州の格安航空会社LCCでは、混み合う大空港を避けて、郊外空港に離発着するケースが多いです。これには二つの理由があります。

一つは、混雑する空港を利用すると離発着待ちが発生しやすく、機材の運用効率が落ちることがあげられます。日本では羽田を想像して頂ければわかりますが、滑走路が混雑していて、離陸まで時間がかかります。これはロンドンのヒースローなどの大空港では世界共通の現象です。

そのため、大空港で離発着する場合は、余裕をもったスケジュールを組んでおかなければいけません。そうでないと遅れが積み重なってしまうからです。あるいは遅れ覚悟でスケジュールを組むこともできますが、どちらにしろ機材の効率が落ちることは同じです。そのため、LCCは大空港を避けたがるのです。

もうひとつは、着陸料の問題です。大空港の着陸料は高額なため、それを避けるために郊外空港を利用するのです。このため、ロンドンでは、着陸料の高いヒースローよりも、郊外のガドウィック、さらに離れたルートンまで使われています。

日本でも、たとえば神戸空港は伊丹や関西空港に比べて着陸料が安く設定されていて、空港も混雑しておらず、LCC向けの空港です。実際、神戸空港はスカイマークが拠点にしています。ただ、日本の場合は利便性も重要で、たとえ茨城空港が羽田や成田より安くても、利便性を考えれば都内から遠すぎます。そのため、茨城空港はLCCの拠点にまでは成長していません。

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