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アジアアトランティックエアラインズ(タイ)の口コミ・評判・感想

■アジアアトランティックエアラインズー(Asia Atlantic Airlines、HB)
2018年10月事業停止。
2012年に設立された、HISの国際チャーター専門の航空会社。当初「アジアパシフィックエアラインズ」の仮称でしたが、最終的には「アジアアトランティックエアラインズ」に決定。拠点はバンコクで、東南アジア地域を中心にレギュラーチャーター便の運航を行っています。

2013年7月19日のバンコク−成田線から運航開始予定でしたが、機材の準備が整わず、成田線は8月20日に初就航。バンコク−関西線は9月11日となりました。

その後、成田〜シェムリアップ、中部〜シェムリアップなどカンボジア路線のチャーター便も多く設定。日本各地から直行便のないルートにチャーター便を飛ばしました。

しかし、経営的には苦しく、2018年にH.I.S.は債権放棄による特別損失16億円を計上。同年10月を以て事業停止しました。以下は、運航時の情報です。

アジアアトランティックエアライズとは?

アジアアトランティックエアライズは国際チャーター便専門会社なので、格安航空会社LCCといえるかどうかは微妙です。ただ、H.I.S.はこれまでもタイの航空会社を使って格安料金のチャーター便を運航してきた実績があります。それを自前で行うということですから、実質的には格安航空会社LCCでした。

日本へはゴールデンウィークや夏休みなどの繁忙期に主に運航されてきました。

価格は激安で、初就航のバーゲン時には成田発で片道1万円のプロモーション運賃が設定されたほか、その後も燃油代込みバンコク往復3〜5万円程度でチケットが販売されました。

預け手荷物や持込手荷物は、30kgまで無料で、機内食提供。チャーター便はパッケージツアーでの利用が基本なので、格安航空会社LCC特有の「俺様ルール」はありません。レガシィキャリアに近いフルサービスが基本です。ただし、機内エンターテインメントなどは簡略化されていました。

アジアアトランティックエアラインズの口コミ・評判・感想まとめ

  • 機体が20年もの。
  • 窓のシェードが振動でずり落ちる。
  • シートピッチはそれほど狭くない。機体前方と後方で異なるようだ。
  • 機内のスピーカーが聞き取りにくい。
  • 機体は古いが、機内は清潔。
  • 遅延がひどい(口コミ多数)。
  • 最近は遅れが減った。以前より運航は安定。
  • トラブルが多い会社なのに、バンコクのカウンターに日本人がいない。
  • 価格は安い。午前発でこの価格はありがたい。
  • いくら安くても欠航じゃ意味ない。
  • ビビって乗ったが、思ったより普通。定刻に飛んだし、普通に快適。
  • 荷物は2個までしか預けられない。まとめておかないと。
  • 搭乗券がぺらぺらの紙。
  • 搭乗時は、ゲート前でぺらぺら搭乗券を係員がチェックして○付けるだけ。不安な手続き。
  • シートポケットにはHISのオリジナルガイドブック「歩くバンコク」が入っている。これはお得。
  • 枕やブランケットも完備。
  • 機内食には期待しないように。でも食べられる範囲。
  • 機内スタッフは親切。一生懸命やっていて好感が持てる。
  • 優先入国サービスは必ずしも早くない。普通に入った方が早い場合もある。

アジアアトランティックエアラインズの運賃・料金制度

チャーター便ですので、公示運賃などはありません。日本発着便の場合は、HISがほぼ全席を購入し、格安航空券やパック旅行の形で旅行者に販売します。

機内の食事やサービス内容は路線ごとに合わせて設定されます。日本路線の場合は、手荷物30kgまで2つ無料(ビジネスクラスは40kgを2つ)、機内食1食(プラス軽食1食)、毛布・枕などのサービスがあります。飲料サービスは無料、アルコール類は有料です(300円)。座席指定はできません。機内持込手荷物は1つにつき7㎏まで。3辺の合計が115cm(55cmx40cmx25cm)以内です。

アジアアトランティックエアラインズの手数料

アジアアトランティックエアラインズの日本路線は、チャーター便のみです。したがって、購入時の手数料などはHISのツアーに準じます。

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アジアアトランティックエアラインズのマイレージ・サービス

アジアアトランティックエアラインズはチャーター便のため、マイル登録制度(マイレージサービス)はありません。

アジアアトランティックエアラインズの口コミ・評判・感想

就航前から大きな注目が集まったのがアジアアトランティックエアラインズ。過去にHISがビジネスエアーやジェットアジアなどで行ってきたチャーター便を自社グループで運航する、ということで、おおいに期待する向きもありました。

しかし、実際に就航が開始されるとトラブルが続出。大規模な遅延や欠航が相次ぎました。

その原因は使用機材。B767ー300の中古機材が2機なのですが、2機とも20年超の超お古。ユナイテッド航空で1992年に初就航した機材と、スカンジナビア航空で1990年に初就航した機材です。古い機材には当たりはずれがあるものですが、両機材とも就航直後から不具合続き。関空線は初便が出た翌日に主翼のフラップ異常を知らせる警告が出て、しばらく欠航してしまいました。利用者は払戻しかタイ航空などへの振り替えとなりました。

利用者の口コミも、この機材不良に集中。5時間、6時間遅れは当たり前、滑走路に出たのに引き返した、酸素マスクが落ちてきた、など、トラブル関連の口コミを載せ始めたらキリがありません。「この航空会社に乗るのならば、旅行保険の遅延特約を付けた方がいい」というアドバイスすらありました。遅延特約の補償額は小さいですが、この場合は費用対効果は高そうです。

ただ、2014年春頃からは運航が安定。遅延もめっきり減りました。機体整備も安定しており、「機体は古いが機内は清潔」など、ポジティブな意見も増えてきました。

H.I.S.系の航空会社ですが、遅延・欠航発生時のH.I.S.の対応の評判はよくありません。「チケットを売るときはH.I.S.の系列会社とPRしているのに、トラブルが起きたら航空会社の責任と言い逃れる」と強く批判する利用者もいるほどです。航空会社のトラブルに関して旅行会社が責を負う必要はないのですが、「自社系列の航空会社なのに」と旅行者が感じるのもやむをえません。

トラブル時の空港カウンターの対応も混乱しているようで、要領を得ない説明が多い様子。「バンコクのカウンターには日本語をきちんと話せるスタッフがいない」と憤る利用者もいて、それも混乱に拍車をかけているようです。

機材のB767-300はLCCで多いB737などより一回り大きい機材です。ビジネス12席、エコノミー240席が設置されています。

機内設備もあまり期待しない方がいいでしょう。シートモニターはありませんし、トイレのカギが壊れていたり、窓のシェードが揺れで落ちてきて困る、という口コミが寄せられています。シートは一部は補修されているようで、「後部席はきれいだった」との情報が。また、「シートへへたへただが、掃除はきちんとしていた」という評価も。

シートピッチに関しては「それほど狭くない」という感想が多く、値段を考えれば許容範囲のようです。

ビジネスクラスに関しては、「ビジネスクラスという言葉をイメージするほどシートピッチは広くない」という感想があります。ただ、レガシーのビジネスクラスをイメージして乗る人は少ないようで、「普通に寝れる。期待しなければ不満もない」とのこと。

機内サービスは、機内食もあり、毛布や枕もきちんとあり、「値段を考えれば文句ない」と評判は悪くありません。機内食は「とくに美味しくはないが、我慢できる程度」とのこと。往復ともバンコク積み込みの機内食を提供しているようです。

バンコク線のスケジュールは成田・関空発が午前11時30分頃発の16時30分頃着、バンコク発が深夜1時頃発の9時頃着です。バンコクに夕方着いて、成田には朝に着く運航で、日本人旅行者に使いやすいダイヤです。「日本発午前便のチケットは高いので、それをこの値段で売ってくれるのはありがたい」と評価する声もありました。

要するに、大幅な遅延に見舞われなかった利用者からの評判は悪くありません。問題は遅延・欠航の1点につきる様子。「運航してくれればそれで問題ない」「1〜2時間の欠航なら許せる価格」という声が代表的でしょうか。

アジアアトランティックエアラインズは、チャーターフライトなので、定期運航ではありません。当初は日本〜バンコク線が主力でしたが、今後は、中国路線に力を入れていくようです。10月の国慶節に中国、年末年始に日本、春節に中国、ゴールデンウィークに日本、など、行き先を変えて運航されたりします。

なお、バンコクでの優先入国サービスですが、必ずしも優先入国レーンが速いとは限らないようです。優先入国レーンに十分な入管スタッフがいないことが原因のようで、「一般レーンが空いているときは、そちらのほうがよほど速い」ということで、「優先クーポン」を持っていても、こだわらなくても良さそうです。

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アジアアトランティックエアラインズの総合評価

旅行会社がついに航空会社を持つようになった、と聞くと驚きますが、最近のH.I.S.は、タイの航空会社のチャーター便を積極的に活用していますので、それを自社グループで行うようになったにすぎません。定期化を期待する声もありましたが、H.I.S.の経営の重荷になってしまった現状では、日本路線は難しいでしょう。

日本よりコストが安く、政情も比較的安定しているバンコクでチャーター航空会社を経営する、というH.I.S.の発想は素晴らしいでしょう。ただ、東アジアのLCC路線網は急激に増えていて、その勢いに押されている印象もあります。

※口コミ、評判は、当サイト関係者の乗車した印象や、実際に乗った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。

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